国税OB税理士に税務調査を相談すべきタイミング
- 岸本 真
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国税OB税理士に税務調査を相談すべきタイミング
— 早ければ早いほど選択肢が広がる理由
カテゴリ: 税務調査 | 著者: 岸本 真(税理士・元国税局国際税務専門官)| 公開日: 2026年6月18日
「税務調査の通知が来てから相談すればいい」——そう考えている方が多いですが、実はそれでは遅いケースがほとんどです。国税局で20年近く調査に携わってきた経験から、相談のタイミングと、それによって変わる結果の違いをお伝えします。
1. 税務調査は「通知が来てから」では遅い場合がある
税務調査の事前通知が届いた後に税理士へ相談する方は多いですが、その時点ではできることが限られています。
調査官はすでに、申告書・勘定科目内訳書・国外関連者との取引明細などを事前に精査したうえで訪問します。「どこを聞くか」「何を問題にするか」のシナリオがある程度できた状態で来ているのです。
通知後に慌てて資料を揃えても、説明の一貫性が崩れたり、不用意な発言で争点が広がったりするリスクがあります。早期相談の最大のメリットは「選択肢が多い」ことです。
2. タイミング別:相談時期と対応の違い
最も理想的
海外取引を始める前・事業再編を検討している段階。移転価格の設定・文書化・CFC適用除外の確認など、問題が起きる前に設計できます。
早めに相談を
顧問税理士から「国際税務は詳しくない」と言われた・海外子会社との取引が増えてきた・移転価格文書を作成していない、という状況。調査が来る前に現状診断ができます。
早急に相談を
税務調査の事前通知が届いた・調査官から連絡があった・過去の申告に不安がある。この段階でも対応は可能ですが、できることの幅は狭まります。
3. 「顧問税理士がいるから大丈夫」ではない理由
国際税務は非常に専門性が高く、国内税務を得意とする税理士でも対応が難しいケースが多くあります。移転価格・APA(事前確認)・CFC税制・租税条約の適用判断などは、実務経験がないと判断が難しい領域です。
現在の顧問税理士が優秀であっても、国際税務の調査対応・文書化については別途専門家に確認することをお勧めします。セカンドオピニオンは「顧問税理士を変える」ことではなく、「専門領域を補う」という位置づけです。
顧問税理士がいる場合も、国際取引に関わる部分だけ専門家に確認してもらうことは珍しくありません。むしろ、顧問税理士側から「国際税務の専門家に確認を」と勧められるケースもあります。
4. 国税OBに相談することで変わること
調査官の視点を知っている専門家に相談することで、以下の点が変わります。
まず、「調査が来たときに何を聞かれるか」が事前にわかります。調査官が問題にしやすいポイントを先に整理・対応しておくことで、調査がスムーズになります。
次に、「どこまで対応すれば十分か」の判断ができます。すべてを完璧にしようとすると時間とコストがかかりすぎます。優先順位をつけた現実的な対策を立てられます。
そして、実際に調査が入った際の対応力が変わります。調査官とのコミュニケーションの取り方・資料の出し方・発言のタイミングなど、経験に裏打ちされたサポートが受けられます。
5. まずは現状確認だけでも
「今すぐ調査があるわけではないが、海外取引が増えてきた」「移転価格文書を作っていない」「CFC税制の適用を確認したことがない」——こうした状況でも、まずは一度現状を確認することをお勧めします。
当事務所では初回のご相談を無料で承っています。問題があるかどうかの確認だけでも、お気軽にご連絡ください。
国際税務・税務調査に関するご相談は初回無料です。「うちは大丈夫か」という確認だけでもお気軽にどうぞ。
【著者プロフィール】
岸本 真(税理士)
国税局において国際調査部門(調査官)・移転価格事前確認審査(国際情報審理官)・外国法人部門(総括主査)等を歴任。令和5年に退官し岸本真税理士事務所を開業。国税局OB税理士が12名連携して国際税務のワンストップサービスを提供する「国際税務アライアンスLLP」主宰。移転価格データベース(ムーディース®)を保有し、ベンチマークサービスも適正価格で提供中。
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